公務員試験の用語集:国家一般職・教養試験・採用候補者名簿・官庁訪問などの意味
公務員試験の案内や講座に出てくる言葉を、初めて見る人に向けて説明します。50音順に並べています。
英語試験の加算(国家総合職)
国家総合職では、英語の試験のスコアを第2次試験のときに提出すると、最終合格を決める総得点(およそ1000点)に点数が加わります。 対象の英語の試験は、TOEFL(Test of English as a Foreign Language)・TOEIC(Test of English for International Communication)・IELTS(International English Language Testing System)・英検です。 15点が加わるのは、TOEFL(iBT)65以上、TOEIC(Listening & Reading)600以上、IELTS 5.5以上です。 25点が加わるのは、TOEFL(iBT)80以上、TOEIC(Listening & Reading)730以上、IELTS 6.5以上、英検準1級以上です。 試験の年度の4月1日から数えて、5年前の日以後に受けた試験のスコアが対象です。 大学などで団体で受けるTOEICのIPテストは、対象になりません。
SPI・SCOA
民間企業の採用でも使われる、基礎的な能力を測る試験です。言葉と計算の問題などがあります。 SPIはSynthetic Personality Inventoryの略です。 SPIには、性格についての質問もあります。 教養試験の代わりに、SPIやSCOAで受験する自治体もあります。
課題対応能力試験
国家一般職の教養区分の試験です。 文字や数字の照合・置き換え・計算などの簡単な作業の問題を、15分で120題、速く正確に解きます。
官庁訪問
国家総合職・国家一般職の試験を受けた人が、志望する国の役所を訪ねて、仕事の説明を聞き、面接を受けることです。 役所は、官庁訪問の面接を経て、採用する人を決めます。 時期と内容は、官庁訪問とは?で説明しています。
教養区分
専門試験がなく、大学4年生より前から受験できる区分です。国家一般職と国家総合職にあります。 国家一般職の教養区分は、主に大学3年生(試験の年度の4月1日に20歳以上の人)から受験できます。2025年度に始まりました。 国家総合職の教養区分は、主に大学2年生(試験の年度の4月1日に19歳以上の人)から受験できます。春と秋の年2回行います。 合格した後、働き始める年度を選べます。 採用候補者名簿の有効期間は、国家一般職で6年間、国家総合職で7年間です。
教養試験(基礎能力試験)
ほとんどの公務員試験にある筆記試験です。国家公務員の試験では「基礎能力試験」と呼びます。 知能分野と知識分野に分かれます。 知能分野は、数的推理(数学の文章題)・判断推理(パズルのような論理の問題)・資料解釈(表・グラフの読み取り)・文章理解(現代文・英文の読解)です。 知識分野は、社会・歴史・理科などの知識と、時事(最近のニュースや政策)です。 国家一般職の問題数・時間・配点は、教養試験・専門試験はどんな試験?で説明しています。
区分
同じ試験の中の、試験の種類です。仕事や試験の内容で分かれます。 国家一般職の事務の仕事の試験には、行政区分と教養区分があります。 行政区分には専門試験があり、教養区分にはありません。 技術の仕事の試験は、デジタル・電気・電子、土木などの区分に分かれます。
合格目標
その講座で合格を目指す試験の年です。 2027年合格目標の講座は、2027年の試験に向けた講座です。
国家一般職
国の役所や、全国にある役所の出先の機関で、主に事務の仕事を担当する職員の採用試験です。人事院が行います。 大学を卒業する人向けの試験は、第1次試験が5月末から6月初めです。
国家専門職
国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など、決まった分野の仕事を担当する国家公務員の採用試験です。 専門の科目は、試験ごとに違います。
国家総合職
国の役所(財務省・厚生労働省など)で、法律・予算などの政策をつくる仕事を担当する職員の採用試験です。 人事院(国家公務員の採用試験などを行う国の機関)が行います。 大学を卒業する人向けの試験は、第1次試験が3月です。 国家一般職との違いは、国家総合職と国家一般職は、何が違う?で説明しています。
最終合格
第2次試験まで、すべてに合格することです。 国家総合職・国家一般職は、最終合格しても採用が決まるわけではありません。 最終合格した人は採用候補者名簿に載り、国の役所の面接(官庁訪問)を経て採用が決まります。
採用候補者名簿
最終合格した人の名前と得点が載る名簿です。 国の役所は、この名簿に載った人の中から、面接をして採用する人を選びます。 名簿に載っている期間(有効期間)は、国家一般職で最終合格の発表の日から5年間、教養区分は6年間です。 この期間のうちに採用される必要があります。
社会人経験者採用
民間企業などで働いた経験がある人を対象にした採用試験です。経験者採用とも呼びます。 受験できる年齢と、必要な仕事の経験の年数は、試験ごとに違います。
受験案内・募集要項
試験を行う役所が出す、試験の日程・受験できる人・試験の科目などを書いた案内です。 国家公務員の試験では「受験案内」、自治体では「募集要項」「試験案内」などと呼びます。
受信有効・当日消印有効
申し込みの締め切りの決まりです。 受信有効は、インターネットの申し込みが、締め切りの日のうちに届けば受け付けるという意味です。 当日消印有効は、郵送の申し込みに、締め切りの日までの消印(郵便局が受け付けた日の印)があれば受け付けるという意味です。
人物試験(面接)
面接の試験です。公務員試験の案内では「人物試験」と呼びます。 国家一般職の第2次試験は、1人ずつ受ける面接(個別面接)です。
専願
1つの試験だけを受験することです。 「裁判所事務官一般職専願コース」のように、1つの試験に絞った講座の名前にも使います。
専門試験
大学の専門の科目にあたる筆記試験です。事務の仕事の試験では、次のような科目から出題されます。 法律の科目は、憲法・行政法・民法です。 経済の科目は、ミクロ経済学・マクロ経済学です。 政治の科目は、政治学・行政学です。 法学部・経済学部で学ぶ内容ですが、ほかの学部の人も受験できます。 専門試験のない試験もあります。試験ごとの違いは、専門まで勉強する?教養のみ?で説明しています。
第1次試験・第2次試験
公務員試験は、段階に分けて行います。 第1次試験は主に筆記試験、第2次試験は主に面接です。 第1次試験に合格した人だけが、第2次試験を受験できます。
大卒程度
「大学を卒業する程度の難しさ」という意味の、試験の分け方です。 大学を卒業していなくても、年齢などの条件を満たせば受験できます。 高校を卒業する程度の試験(高卒程度)もあります。
択一式・記述式
択一式は、いくつかの選択肢から答えを1つ選ぶ問題です。公務員試験の筆記試験の多くは、択一式です。 記述式は、答えを文章で書く問題です。 専門の科目を文章で答える試験を、専門記述と呼びます。
地方上級・市役所
地方上級は、都道府県と政令指定都市(横浜市・大阪市など、人口の多い大きな市)の、大学を卒業する人向けの採用試験の呼び方です。正式な試験の名前ではありません。 市役所は、それ以外の市の採用試験です。 試験の日程と科目は、自治体(都道府県・市区町村)ごとに決まります。
通学・通信
通学は、予備校の校舎の教室で講義を受ける学び方です。 通信は、オンラインの動画や送られてくる教材で、自分のペースで学ぶ学び方です。
内々定・内定・採用
採用は、職員として働き始めることです。大学を卒業する人は、卒業した後の4月1日に採用されます。 内定は、採用の前に、国の役所が「翌年の4月に採用します」と正式に約束することです。国家公務員の内定は、10月1日から出せます。 内々定は、10月1日より前に、役所が採用の予定を伝えることです。正式な約束ではありません。 10月1日以降の内定は、1つの役所からしか受けられません。
府省・本府省・地方機関
府省は、財務省・厚生労働省・国土交通省などの国の役所です。 本府省は、東京・霞が関にある各府省の本部です。 地方機関は、全国にある府省の出先の機関(税関・地方整備局など)です。
併願
複数の試験を受験することです。 試験の日が重ならなければ、国家一般職・都道府県・市役所などの試験を併願できます。 専門試験のある試験と、ない試験を併願する場合は、専門まで勉強する必要があります。
併願コース
予備校の講座のうち、教養試験と専門試験の両方を学び、国家一般職・都道府県などの複数の試験に備えるコースです。 予備校によって、「総合本科生」「スペシャルコース」など名前が違います。 予備校ごとの併願コースは、大学生向けの併願コースの比較で比較できます。
本科生
予備校で、講義・教材・模試などが一通りそろったコースを申し込んだ受講生のことです。 TAC・伊藤塾などは、コースの名前にも使います(「総合本科生」など)。
論文試験
与えられたテーマについて、決められた時間で文章を書く試験です。論文(作文)とも呼びます。 国家一般職の行政区分では「一般論文試験」、教養区分では「一般教養論文試験」と呼びます。
