都道府県・政令指定都市の職員になるには?地方上級の試験の形式と日程
都道府県と政令指定都市(横浜市・大阪市など、人口の多い市)の、大学卒業程度の採用試験は「地方上級」と呼ばれます。試験の形式と日程は自治体ごとに決まり、教養試験・専門試験・論文・面接で受験する枠のほか、SPIなどの適性検査と面接で受験する枠もあります。
まず、結論
結局、どうすればいい?
働きたい都道府県・政令指定都市を決めて、その年度の募集要項(試験を行う自治体が出す試験の案内)で、試験の形式と日程を確認します。 専門試験のある枠を受験するなら、教養試験と専門試験の両方を勉強します。 SPIなどの適性検査の枠だけを受験するなら、専門試験の勉強はいりません。
試験の形式は?
茨城県・兵庫県・特別区(東京23区)などの第1次試験(最初に行う試験。主に筆記試験)は、教養試験・専門試験・論文です。 教養試験は、数学・国語のような基礎の力と、社会・理科などの一般常識の試験です。 専門試験は、憲法・民法・経済学など、大学の専門の科目にあたる試験です。 東京都・特別区・大阪府などには、専門試験がなく、SPI(Synthetic Personality Inventory。民間企業の採用でも使われる適性検査)と面接で受験する枠もあります。
第1次試験はいつ?
多くの道府県・政令指定都市が、6月の同じ日曜日に第1次試験を行います。この日は「統一日程」と呼ばれます。 令和8年度は6月21日(日)で、茨城県・兵庫県もこの日でした。 東京都・特別区・大阪府などは、統一日程とは違う独自の日程です。
国家一般職と併願できる?
令和8年度は、国家一般職(国の役所の事務の仕事の試験)の第1次試験が5月31日(日)、統一日程が6月21日(日)で、試験日は重なりませんでした。 東京都Ⅰ類Bと特別区Ⅰ類は、第1次試験がどちらも4月19日(日)で、同じ日でした。
第1次試験の日程
地方上級の試験には、多くの自治体が同じ日に第1次試験を行う「統一日程」があります。 2025年度は6月15日(日)が統一日程で、東京都・特別区・北海道・愛知県・大阪府・名古屋市・堺市は独自の日程でした。 2026年度(令和8年度)の統一日程は、6月21日(日)でした。 同じ日に試験を行う自治体どうしは、併願(複数の試験を受験すること)できません。日程が違う自治体と、国家一般職などの国の試験は併願できます。 出典:実務教育出版「[公務員試験の年間スケジュール](https://www.jitsumu.co.jp/news/preparation/20251204-1.html)」、TAC「[2026年度 公務員試験の流れと日程](https://www.tac-school.co.jp/kouza_sogo_komuin/about_Civil_service_examination/Flow_and_schedule.html)」
統一日程の県の例(茨城県・兵庫県)
茨城県の令和8年度の大学卒業程度の試験(従来日程)は、第1次試験が6月21日(日)でした。 事務の第1次試験は、教養試験・専門試験・論文試験です。 教養試験は択一式(選択肢から答えを選ぶ形式)で、50問から40問を選んで2時間で解きます。 専門試験も択一式で、50問から40問を選んで2時間で解きます。 論文試験は1,000字程度で、1時間20分です。 兵庫県の令和8年度の事務系の試験(通常枠)も、第1次試験が6月21日(日)で、教養試験・専門試験・論文試験でした。第2次試験は、個別面接と適性検査です。 出典:茨城県人事委員会「[令和8年度茨城県職員採用大学卒業程度試験(従来日程)について](https://www.pref.ibaraki.jp/jinjiiin/2026/shiken_guide_dai1.html)」、兵庫県「事務系職種(大卒程度・通常枠)採用試験案内(令和8年度)」
東京都(Ⅰ類B)
Ⅰ類Bは、22歳から29歳の人が受験できる、大学卒業程度の試験です。 「一般方式」と「新方式」があり、同じ年度に両方は申し込めません。 一般方式の第1次試験は、教養試験・論文・専門試験です。 教養試験は五肢択一式(5つの選択肢から1つを選ぶ形式)の40題で、2時間10分です。 専門試験は記述式(文章で答える形式)で、10題から3題を選んで2時間で答えます。憲法・行政法・民法・経済学・財政学・政治学・行政学・社会学・会計学・経営学から出題されます。 論文は1題で、1,000字以上1,500字程度を1時間30分で書きます。 第2次試験は個別面接です。 令和8年度の一般方式は、第1次試験が4月19日(日)、最終合格の発表が7月10日(金)でした。 新方式の第1次試験は、SPI3(SPIの版の1つ)です。テストセンター(全国の会場か自宅などのパソコンで受ける方式)で、令和8年度は3月11日から3月24日までの間で受験する日を選びました。 新方式の第2次試験は、プレゼンテーションとグループワークを含む面接です。 出典:東京都人事委員会「令和8年度 東京都職員Ⅰ類B採用試験案内(一般方式)」「同(新方式)」
特別区(東京23区。Ⅰ類)
特別区の職員の試験は、23区がまとめて行います。合格した人は、希望する区などの面接を経て採用されます。 事務のⅠ類の春試験は、22歳以上32歳未満の人などが受験できます。 第1次試験は、教養試験・専門試験・論文です。 教養試験は五肢択一式で、48題から40題を選んで2時間で解きます。 専門試験も五肢択一式で、憲法・行政法・民法・経済学・政治学など11分野の55題から40題を選んで1時間30分で解きます。 論文は2題から1題を選び、1,000字以上1,500字程度を1時間20分で書きます。 第2次試験は個別面接です。 令和8年度の春試験の第1次試験は、4月19日(日)で、東京都Ⅰ類Bの一般方式と同じ日でした。 SPIで受験する「早期SPI枠」もあり、令和8年度は3月4日から3月17日までに第1次試験を行いました。早期SPI枠に申し込んだ人は、同じ年度の春試験には申し込めません。 出典:特別区人事委員会「[令和8年度特別区職員採用試験・選考 実施日程](http://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/saiyoshiken/annai/documents/r8nittei.pdf)」「[令和8年度Ⅰ類採用試験案内(春試験)](http://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/saiyoshiken/annai/documents/r8ichiruiharuannai.pdf)」
大阪府(行政・大学卒程度)
大阪府の行政(大学卒程度)の試験は、学歴・職務経験にかかわらず22歳から25歳の人が受験できます。 第1次試験は、SPI3だけです。テストセンターで、令和8年度は4月2日から4月16日までの間で受験しました。 第2次試験は、筆記試験と個別面接です。筆記試験は、論文・法律(憲法・民法・行政法の択一式20題)・情報(記述式)から1つを申し込みのときに選び、1時間で解きます。 第3次試験は、グループワークと個別面接です。 出典:大阪府人事委員会「令和8年度大阪府職員採用試験(大学卒程度)試験案内 行政・警察行政」
勉強する範囲を決める
専門試験のある枠を1つでも受験するなら、教養試験と専門試験の両方を勉強します。どの試験に専門試験があるかは、専門まで勉強する?教養のみ?で説明しています。 教養試験と専門試験の両方を学ぶコースは、大学生向けの併願コースで予備校ごとに比較できます。 SPIや教養試験だけの枠を受験するなら、教養のみ・SPI向けのコースを比較してください。 地方上級向けの講座は、地方上級向けの講座の一覧にあります。 志望する仕事と地域から試験と講座を絞るなら、志望から試験と講座を絞るで質問に順に答えてください。
